坊主頭に白髪が増えてくると、ゴマ塩のようにマダラになって見た目にも悪くなってきます。
髪全体が白くなってくれればオシャレにも見えますが、なかなか思ったような髪色にならず、中途半端に白髪のある恰好悪いオジサン頭になってしまいがちです。
そんなときは白髪染めの出番ですが、坊主頭のような短い髪を染めるときには、市販のヘアカラーを使うのは要注意です。
ヘアカラーは染毛力の高さが特徴ですが、その分髪に大きなダメージを与えてしまうデメリットがあります。また髪だけではなく頭皮に付着すれば頭皮にも大きな影響を与えてしまいます。
髪が長ければ頭皮に付着しないように注意しながら、うまく髪だけに塗ることもできますが、坊主頭の場合には、頭皮に付着させずに染めることは不可能に近いでしょう。
カラーが頭皮に付着すれば、頭皮への刺激だけではなく、アレルギーリスクも高まってしまいます。
ヘアカラーはドラッグストアで手軽に買えますので、最初に使った白髪染めはヘアカラーと言う方も多いと思いますが、ヘアカラーの使用には多くのリスクも抱えています。特に地肌が露出している坊主頭には絶対に避けるべき白髪染めと言えます。
ヘアカラーがダメなら、髪や頭皮へのダメージやアレルギーリスクの心配のないヘアマニキュアを使えば良いと考える方もおられるかもしれません。
確かにヘアマニキュアには、ヘアカラーに使われているような酸化染料やアルカリ剤・過酸化水素水などの危険成分が含まれておらず、髪や頭皮を傷めることなく白髪を染めることができます。ジアミン系染料などアレルギー要因となる成分も含まれていません。
しかし、ヘアマニキュアに一般的に使われている染料はタール系色素を使った酸性染料です。酸性染料はタンパク質への浸透率が高いのが特長です。その特徴によって髪のタンパク質に浸透することで髪を染めますが、頭皮などの皮膚もタンパク質でできており、頭皮に付着すると頭皮までしっかり染まってしまいます。
頭皮やおでこなど地肌に付着しているのに気づかず、そのままカラーが定着してしまうと、シャンプーや石鹸でいくら洗っても数日は色が残ったままになってしまうこともあります。
ヘアカラーと同じですが、頭皮に染料が付着しないように、坊主頭だけに染料を塗るのは至難の業です。ヘアマニキュアの酸性染料は染毛力も強くなく、そのうえ短い髪に染料をきちんと塗れない状態では、白髪を染めることはほとんどできません。
ヘアカラーがダメ。ヘアマニキュアもダメ。と言うのであれば、坊主頭にはどの白髪染めを使えば良いのでしょうか。
その答えは、「塩基性染料やHC染料を使った白髪染め」です。
塩基性染料やHC染料は現時点で最も安全性の高い染料と言われ、髪や頭皮を傷めることなく安全に髪を染めることができます。ヘアマニキュアと違うのは、素手で使うこともでき、頭皮に付着しても洗い流せば色を落とすことができるという点です。
塩基性染料やHC染料を使った白髪染めと言うのは、いわゆるカラーリンスやヘアカラートリートメントが該当します。
男性向けにはあまり商品は多くありませんが、メンズビゲンのカラーリンスなどが該当商品です。女性向けには利尻ヘアカラートリートメントやルプルプなど多くのヘアカラートリートメントが販売されています。(白髪染めは、メンズ・レディースのように商品が分かれていますが、基本的に配合されている成分に違いはありません)
カラーリンスやヘアカラートリートメントであれば、坊主頭のような短い髪でも、頭皮に付着するのを心配せずに、しっかり髪の根元まで染めることができます。
ヘアカラートリートメントは、その名前のとおりトリートメント効果の高いものも多いのですが、髪の短い坊主頭ではあまりトリートメント効果にこだわらず、コスト面や染まり具合を判断基準にして選ぶと良いでしょう。
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塩基性染料やHC染料を使った白髪染めには、数は少ないですが、シャンプータイプの白髪染めも販売されています。
シャンプータイプの白髪染めは、その名前のとおり、シャンプーをすることで髪を染める白髪染めです。一般的には白髪染めシャンプーなどと呼ばれています。
白髪染めシャンプーの優れているところは、とにかく手間がかからずに白髪ケアができることです。普段使っているシャンプーに替えて使うだけで、髪を洗いながら、髪を染めることができます。
いつも通りにシャンプーをするように、素手で使うことができ、一般的な白髪染めのような放置時間も必要ありません。普通に洗って流すだけです。
反面デメリットもあり、白髪染めシャンプーには、残念ながら即効性がありません。
使い始めても最初はほとんど髪が染まらず、髪に色が入り始めるまでには最低でも2週間程度は続けて使う必要があります。髪質によっては1ヶ月くらいかかってしまう場合もあるようです。
白髪染めシャンプーは使ってすぐに白髪を目立たなくすることはできませんが、ある程度使って一度色が入れば、後はシャンプーをするだけで自然な髪色を維持することができます。
また坊主頭ならではの使いやすいメリットもあります。
坊主頭で白髪染めを使うと、短い毛がはじいて染料が周りに飛び散ってしまうことがありますが、白髪染めシャンプーであれば泡になるのであまり飛び散らず、飛び散っても頭を洗い流しながら一緒に周りの汚れも洗い流すことができます。
髪が短いと泡立ちが弱くなるので、白髪染めシャンプーを使うときは、百均などで売っている泡立ちネットを使うとよく泡立ちます。シャンプーの量も少なくてすみますのでコストもかけずに白髪ケアが続けられます。
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