年を取ってくるとどんどん増えてくる白髪の悩み。
小まめに染め直すのも面倒ですし、せっかく染めてもまたすぐに白髪が生えてきます。中にはまだ30代や40代前半なのに白髪が増えてきて困っている方もいます。
もしかするとその増えてくる白髪、毎日の生活習慣が原因になっているかもしれません。
白髪は老化によって起こるものというイメージがあるかもしれませんが、実は加齢だけではなく生活習慣も大きく関わっているのです。
確かに、加齢によって毛根にあるメラノサイトの働きが衰えることも白髪になる大きな原因ですが、加齢だけでなく、ストレスや睡眠不足、運動不足などの生活習慣によってもメラノサイトの機能低下が引き起こされ、白髪の原因となっていることもあります。
白髪の生えてくる時期や白髪の量は遺伝や体質なども大きく影響していますが、周りの同じ年代の人と比べて白髪が多いなと感じる方や若白髪の方は、乱れた生活習慣を送っていないか確認してみると良いでしょう。
実は白髪の原因はまだ完全に解明されているわけではないのですが、日々研究が進んでおり、少しずつ分かってきていることも増えています。
白髪が増える原因が生活習慣に隠れていることも多く、生活習慣を見直すことで少しでも白髪を減らしたり、白髪が増えるのを抑えられる可能性があります。是非チェックしてみましょう。
髪は寝ている間に成長しますが、同時に毛根組織の修復や回復も行われます。
この修復や回復のために働くのが成長ホルモンで、これは夜の10時から翌2時ぐらいにかけて多く分泌されると言われています。
ですので、夜ふかしや不規則な睡眠をとっていると、髪が成長しないだけではなく、毛根組織も衰えて白髪が出てきてしまうのです。
10時に就寝するのはさすがに難しいと思いますが、遅くとも12時には就寝するように心がけましょう。
布団に入る90分前に湯船につかるとリラックスした状態で睡眠に入ることができ、睡眠の質をあげることができます。
寝る前にスマホやパソコンを見ている方も多いですが、画面から出ているブルーライトの影響を受けたり脳を刺激して睡眠の質を下げてしまいます。普段から寝不足ぎみに感じる方や深い睡眠がとれていない方は寝る前にスマホを見る習慣を正してみることで睡眠の質も変わってきます。
運動不足になると、体の血流が悪くなりやすくなります。血液は体の重要な部分へ優先的に送られるため、頭皮など生命の維持に直結しない部分へは後回しになってしまいます。その結果、頭皮の血行が悪くなり、毛根組織や髪に栄養が十分に行き渡らなくなります。
そのうえ、代謝も衰えるので、頭皮のターンオーバーも低下して頭皮環境が悪化してしまうことで、メラノサイトの機能が低下し白髪になってしまいます。
普段あまり運動をしない方は、少しずつでも良いので普段の生活の中で体を動かす習慣を取り入れてみましょう。通勤中の電車やバスではなるべく座らないようにする、少し歩く距離を長くしてみる、エスカレーターを使わず階段で上がる、など無理のない範囲で良いので、少しずつ運動する習慣をつけていきましょう。
食生活と白髪は関係なさそうに思われるかもしれませんが、実は密接に係わっています。
体が食べたもので作られているように、髪も食べたものでしか作られません。髪に色をつけるのはメラニン色素ですが、メラニン色素を作り出すメラノサイトも食べたものから栄養を摂取して働くことができるのです。
つまり、きちんと栄養を摂取しないと、メラノサイトが正常に機能せず、メラニン色素が作り出されなくなってしまいます。
ファストフードやカップラーメン、コンビニ弁当など栄養の偏った食事や添加物の多い食事ばかりを摂っていると、栄養が不足し白髪を増やす要因になってしまいます
体の健康もそうですが、白髪を増やさないためにも、栄養バランスの整った食事を毎日きちんと摂ることが重要です。外食が多くなると、つい自分の好きなものばかり食べてしまいがちですが、栄養バランスを少し意識してメニューを眺めるようにしましょう。
また、脂分の多いもの、塩分の高いもの、糖分の高いもの、添加物の多いもの、体を冷やすものなども要注意です。これらは摂り過ぎないように注意すれば減らすことができますので、「ちょっと減らしたほうがいいな」と意識するだけでも摂取の仕方は変わってくると思います。
仕事でのストレスや家庭でのストレス、人間関係のストレスなど、人は誰でも何らかのストレスを受けながら生活をしています。全くストレスのない生活を送っている方は少ないのではないでしょうか。
ストレス自体は生活に緊張感を与えるものでもあり、上手に付き合っているときには問題はありませんが、過度にストレスを受けた状態が長く続くと、体に悪影響を及ぼしてしまいます。
過度なストレスは、自律神経のバランスを乱れさせてしまい、体を緊張状態にすることで、血管が収縮して血行を悪化させてしまいます。血行不良は毛母細胞の働きを弱め、メラニン色素を作る機能が低下すると、白髪を引き起こすことになります。
ストレスは血行不良により白髪を増やす原因になるだけでなく、体のサビの原因になる活性酸素を増やしてしまい、「血行不良×活性酸素」といったダブルで問題があります。活性酸素はメラニン色素を生成する酵素を破壊してしまうことから、白髪を増やす原因になってしまいます。
ストレスはなるべく溜め込まずに都度発散するのが一番です。適度な休息や睡眠をしっかりとり、好きな音楽を聴いたり、運動をして汗を流すなど、気分転換をしてストレスを解消できる自分なりの方法を探してみましょう。
タバコを吸うことで、体内に活性酸素が発生することが分かっています。活性酸素はストレスのところでも出てきましたが、メラニン色素を生成する酵素を破壊し白髪を増やす原因になります。
またタバコに含まれるニコチンには血管を収縮する作用があり、血行不良の原因にもなります。
さらにタバコを吸うと体内のビタミンCを消費することも分かっています。ビタミンCは、皮膚や髪の毛を作るタンパク質の合成を助ける働きがあり、また抗酸化作用も持つ成分です。ビタミンCの不足は白髪の原因になるのです。
「タバコは百害あって一利なし」と昔から言われてきましたが、健康に影響があるだけでなく、白髪を増やす原因にもなります。できることなら禁煙をするのが一番ですが、禁煙が難しいようなら少しでも本数を減らしていくのが良いでしょう。
さまざまな生活習慣が白髪を増やす原因になっています。
同年代に比べ白髪の多い方、若白髪の方、環境が変わって白髪が増えてきた方などには思い当たる原因もあったかもしれません。
白髪のできる原因は一つとは限りません。白髪は、加齢はもちろんですが、複合的に生活習慣と関係しています。
年齢に関わらず、規則正しい睡眠、適度な運動、ストレス解消を心がけて白髪にならないように、また白髪がある方は改善に役立てましょう。
もちろん白髪ケアだけではなく、睡眠・運動・食事を適切にすることは健康的な生活が送る基本ですので、普段の生活習慣の見直しをしていくことが必要です。