男性の場合、白髪染めと言えば、1剤と2剤を混ぜ合わせてブラシで塗るヘアカラーをイメージされる方も多いと思います。
ドラッグストアやスーパーのメンズ白髪染めコーナーに置いてあるものも大半がヘアカラータイプの白髪染めです。
白髪染めと言っても、よく見かけるヘアカラーだけではなく、ヘアマニキュアやカラーリンス、ヘアアラートリートメント、カラーシャンプー、ヘナなど様々なものが販売されています。
その中でも、最近人気になっているのが、素手で使えるトリートメントタイプの白髪染めです。
白髪染めをするときには、地肌をガードするためのクリームを塗って、手袋をして、ブラシに染料を出して、といった準備が必要です。ヘアカラーの場合には、アレルギー反応が出ないか、染める2日前からパッチテストも必要になってきます。
染めた後は、手袋とブラシを洗って、といった後片付けも結構手間ではないでしょうか。
素手で染めるトリートメントタイプの白髪染めの場合には、何も準備をする必要もなく、シャンプーをしたら軽く水気を切って、そのまま手に出してトリートメント替わりに使うだけ。数分放置して洗い流すだけなので手間がかかりません。
手間がかからず簡単というだけではなく、素手で染められるということは、髪や地肌にも優しいということが言えます。ジアミン系染料などアレルギー要因となる成分も含まれていないので、安全に染めることができます。
地肌に付着しても簡単に洗い流せるので、根元の部分までしっかりと染めることができるというメリットもあります。頭皮への影響を考えて根元だけ白い部分が残ってしまうのを防ぐことができます。
白髪染めは一度使ったら終わりではありません。長い付き合いになる白髪染めは、なるべく手間が少なく髪や頭皮に優しいタイプがおすすめです。
初めて白髪染めを買うときには、ドラッグストアのメンズ白髪染めコーナーに足を運び、普段テレビCMなどで見かけるブランドのものを手に取るのではないでしょうか。
ドラッグストアに陳列されているメンズ用の白髪染めは、メンズビゲンやルシードなどメジャーどころが並んでいますが、そのほとんどがヘアカラータイプですので、最初に使った白髪染めはヘアカラーだったという方も多いと思います。
ヘアカラーは染毛力が高いことが特徴です。また一度染めれば色落ちもほとんどなく長くカラーが持続するメリットもあります。
ヘアカラーは一般的に、1剤の酸化染料・アンモニアなどのアルカリ剤と、2剤の酸化剤(過酸化水素水)を混ぜ合わせて髪を染める仕組みです。商品によってはワンプッシュで混ざった状態で染料が出てくるものもありますが、基本的な仕組みは同じです。
1剤と2剤を混ぜ合わせることで化学反応を起こし、アルカリ剤が髪のキューティクルを開くと同時に髪の毛のメラニン色素を分解して脱色し、染料を髪内部に浸透させます。浸透した後は染料同士が結合して分子サイズが大きくなることで、髪内部に閉じ込められるため、髪にしっかりと染料が定着します。
このような仕組みでしっかり髪を染めることができる反面、繰り返し使用することで、キューティクルが傷み、髪を乾燥させて切れ毛や抜け毛の要因にもなってしまいます。
髪だけではなく頭皮にも大きな影響があります。ヘアカラーには多くの強い刺激成分が使われており、頭皮に付着することで頭皮環境を悪化させてしまう要因になります。
このように、ヘアカラーは染毛力が高く色持ちも良いのですが、髪や頭皮にとってはダメージが大きいということを理解したうえで白髪染めを選択する必要があります。
素手で染められる白髪染めは、具体的にはヘアカラートリートメントが該当します。
なぜヘアカラートリートメントは素手で使っても問題がないのか。と疑問に思われる方もおられるかもしれません。
それはヘアカラートリートメントに使われている成分にポイントがあります。
ヘアカラートリートメントに使われている主な染料は「塩基性染料とHC染料」の2つです。商品によってはこれらに加えて天然染料が使われているものもありますが、これらのいずれの染料も刺激性の成分が入っておらず、髪を傷めず頭皮にも優しく染めることができます。
多くのヘアカラートリートメントは、アレルギー要因になるような成分や、刺激性の成分が含まれていない無添加タイプが多いのが特徴です。トリートメント替わりに使うものでもあり、髪を傷めるのではなく、反対にトリートメントする効果があります。
そのため素手で染めても指や手に悪影響を与えることがありません。
ヘアマニキュアも髪や頭皮にダメージを与えずに染められる白髪染めですが、皮膚を染めてしまう特徴があるため、素手で染めることができません。その点でも、ヘアカラートリートメントの場合は、手にカラーが定着しにくく、手についても洗い流せば落とすことができます。