白髪染めと一言でいってもさまざまな種類がありますが、まず最初に思い浮かべるのがヘアカラーではないでしょうか。
スーパーやドラッグストアなどに行けばさまざまな種類の白髪染めが販売されていますし、市販されている男性向けの白髪染めの多くはこのヘアカラータイプとなっていますので、使用している方も多いのではないかと思います。
メジャーなタレントを起用したヘアカラーのコマーシャルもよく見かけます。
ヘアカラーは髪の表面にだけに色を付けるヘアマニキュアとは違い、キューティクルを開いて内側にまで色を染みこませるので一度の毛染めでしっかり染まり、比較的長い期間(一般的には1ヶ月程度)色持ちするのが魅力の白髪染めです。
また脱色した状態で髪に色を染め込ませるため、思い通りのカラーに染めることができることもメリットの一つです。
求めやすい価格帯で、気軽に購入できることから使用している方も多いヘアカラーですが、知らないで使い続けていると後々後悔することにもなる可能性が潜んでいることをご存知でしょうか?
ヘアカラーが好まれて使用されているのは、何と言っても一度でしっかり染まり、1ヵ月ほどは色もちをするため月に何度も染め直しをしなくてもよいという手軽さにあると思います。
自宅で好きな時間にいつでも染めることができるので、日々忙しく面倒くさがりな男性にもぴったりだと言える商品でもあります。
また、一度脱色したのちに発色させるため、ヘアマニキュアなどでは染まらない明るい色など、自分の思い通りの色にも染めることができます。
価格も1,000円前後のものも多く、髪の長さや白髪の量にもよりますが複数回使用できるため大変経済的でもあります。
@アルカリ剤で髪のキューティクルを開き、染料を入れやすくする
A開いたキューティクルに染料を入れ浸透させる
B過酸化水素を入れて化学反応を起こすことで脱色し、染料を発色させる
C染料の分子同士が結合することでキューティクルの内部に留まり色が定着する
このことからもわかるように、キューティクルの内部にまでしっかり浸透させることからヘアカラーの色もちの良さは実現されています。
一度でしっかり染まり、色もちが良く経済的なヘアカラー。
これらのメリットがある反面、ヘアカラータイプの白髪染めには男性にとって大きな悩みにつながるデメリットもあります。
まず一番に挙げられるのが、髪や地肌への悪影響です。
キューティクルを無理やり開いて染料を入れるため、繰り返し使用しているうちに髪の乾燥がすすんで切れ毛や抜け毛が増えたり、ひどい場合だとクシも通らないほど髪がギシギシと傷んでしまうこともあります。
その結果、白髪だけでなく薄毛など男性特有の髪の悩みも増えてしまうことになります。
また、もう一点アレルギーを起こしてしまう可能性があるという点もデメリットです。
ヘアカラータイプの白髪染めには酸化染料といったジアミン系の化学成分が使用されていることが多いのですが、こうした成分は頭皮にアレルギー症状を引き起こしてしまう可能性があります。
症状としては頭皮のかぶれや腫れ、かゆみといったもので、症状が重くなれば頭皮以外の部分にも広がっていきます。
多くの白髪染めで使用前にパッチテストをしなければならないのは、その白髪染めを使うことでアレルギー反応が出ないことを事前に確かめるためです。
ヘアカラーに配合されている化学成分は使用するたびに少しずつ体に蓄積されていくので、前回大丈夫だからといって次も問題ないとは言えないため、パッチテストは毎回必ず行う必要があります。
一度アレルギー反応が出てしまえば体内に抗体ができてしまうため、繰り返しヘアカラーを使用していると、アナフィラキシーショックなどの重篤な症状を招いしまい、二度とヘアカラーは使用することができず一生アレルギーと付き合っていくことになります。
ヘアカラーで白髪を染めた際、少しだけかゆみや腫れが出たが、大したことがなかったので症状が治まった頃にまた使用するなどは絶対に避けなければなりません。大げさではなく、違和感を感じたら医療機関を必ず受診しましょう。
じんましんやまぶたや唇が腫れたり、呼吸困難や急激に血圧が下がり意識がなくなるなど取り返しがつかないことになる可能性もあるので、アレルギー症状は決して侮ってはいけません。
ヘアカラーには手軽に染めることができるというメリットがある一方、頭皮や髪の傷みとアレルギーなどの大きなリスクがはらんでいます。
一度使用するとずっと使い続ける必要がある白髪染めは、やはり頭皮や髪、カラダへの影響を一番に考えて選ぶことをおすすめします。
ヘアカラーのメリット | ヘアカラーのデメリット |
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